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緊急度の高い不整脈の波形と対応
心室細動:VF ただちに除細動
P波、QRS波、T波がなく、波形、振幅、数も無秩序。約150〜300/分周期で、基線は不規則
実際の心電図ではこのような波形を示します。
無脈性心室頻拍:pulseless VT ただちに除細動(意識がない場合)
幅の広いQRS波が3拍以上連続し、頸動脈触知ができないほど血圧が低い
心静止:asystoly 二次救命処置(ALS)開始
心電図上で電気的活動がみとめられない状態。頸動脈触知もできない。擬似心静止を見逃さない
無脈性電気活動:PEA ALS(二次救命処置)開始
心電図上、VF、無脈性VTおよび心静止(asystoly)以外のはけいはあるが、有効な心拍出がなく頸動脈触知ができない(PEAという波形はなく、心電図上は正常波形の場合もある)
心室頻拍:VT ただちに除細動(意識がない場合)
P波のない幅の広いQRS波で波形は一定。140〜180/分の規則的な頻拍で、RR間隔はほぼ等しい。QRS波とT波の向きは逆方向
トルサード・ド・ポアンツ ただちに除細動(意識がない場合)
QRS波の極性と振幅が時間の経過とともにねじれるように変化。心拍数は200〜250/分以上
洞不全症候群:SSS ドクターコール、ペースメーカ用意
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ型があるが、突然PP間隔が延長する。失神発作に注意
WPW 症候群に伴う頻脈性心房細動 ドクターコール
デルタ波が出現し、幅の広いQRS波となる。頻拍を呈する
実際の心電図ではこのような波形を示します。
Ⅲ度房室ブロック ドクターコール、ペースメーカ用意
PP間隔、RR間隔は一定。P波、QRS波の波形の関係が無秩序で、P波がQRS波よりも多い
正常洞調律
リズムは整、心拍数60〜100/分、P波は上向き、QRS波は0.06〜0.10秒、T波は上向き